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頭痛、片頭痛の診断・治療

 

「頭痛を我慢していませんか?」

「頭痛でつらいのに、このつらさがわかってもらえない!」

「鎮痛薬を服用しているのに頭痛が治らないのはなぜ?」

 

「単なる頭痛」という病名はありません

頭痛には様々な種類があり、原因や症状により対応が異なってきます。

また頭痛のために日常生活での活動に制約を来すことがあります。

 

「機嫌が悪いんじゃないんです、頭が痛いんです」

 

頭痛は15歳以上の日本人の4割の人が経験している身近な病気であり1)、むしろ身近にあるがためにそのつらさが見過ごされている病気でもあります。

このページでは主な頭痛に関する説明を行います

 

頭痛

1.なぜ頭痛は起こるの?

2.一次性頭痛と二次性頭痛

  ・片頭痛

  ・緊張型頭痛

  ・三叉神経・自律神経性頭痛(群発頭痛について)

3.薬剤の使用過多による頭痛(MOH)

4.コロナ禍での頭痛

 

1.なぜ頭痛は起こるの?

頭痛がすると脳に何かが起こっているのではと心配されると思いますが、そもそも脳に痛みを感じる神経はなく、脳そのものは傷ついても痛みを感じません。それではどこで痛みを感じているかというと、脳を包んでいる硬い膜(硬膜)にある神経が直接圧迫されたり、硬膜の中にある血管が何らかの原因で拡張し、拡張した血管周囲の神経が刺激を受けてその刺激を頭痛として感じています。また、首や肩の筋肉や筋肉を包む膜、骨膜、鼻の奥の空洞(副鼻腔)や眼球、歯に存在する神経の刺激も頭痛として感じることがあります。

 

2.一次性頭痛と二次性頭痛

頭痛には大きく一次性頭痛と二次性頭痛があります。

 

一次性頭痛は原因疾患が特定できない頭痛 

  頭痛そのものが病気であるもの(頭痛持ちの頭痛)

  具体的には、片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛が一次性頭痛になります

二次性頭痛は原因疾患が特定できる頭痛

  頭痛を起こす原因となる病気があるもの

   ・例: くも膜下出血・脳出血・脳腫瘍・髄膜炎等

 

頭痛が起こった際にはまず原因が存在するかをCTやMRI等の画像検査などで調べる必要があります。とくにいつもと違う頭痛、経験したことがないような激しい頭痛の場合には生命に関わる病気であることもあり注意が必要です。

 

以下 実際に患者さんが多い一次性頭痛について説明します。

・片頭痛

片頭痛の症状は頭痛だけではありません

悪心、嘔吐、車酔い(小児に多い)、腹痛、めまい、光過敏、音過敏、臭い過敏、閃輝暗点(せんきあんてん:ギザギザした光が見える)、半盲、一過性失語、感覚障害、変視症、小視症、大視症(物の形が変に見えることは不思議の国のアリス症候群という名前がついています)等のいろいろな症状が起こることがあります。

    

国際頭痛分類第3版(ICHD-3)では片頭痛は大きく「前兆のない片頭痛」と「前兆のある片頭痛」に分類されます

前兆のない片頭痛の診断基準

A. B–Dを満たす発作が5回以上ある

B. 頭痛発作の持続時間は4-72 時間(未治療もしくは治療が無効な場合)

C. 頭痛は以下の4つの特徴の少なくとも2項目を満たす

   1.片側性

   2.拍動性

   3.中等度-重度の頭痛

   4.日常的な動作(歩行など)により頭痛が増悪する。

      あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける

D. 頭痛発作中に少なくとも以下1項目を満たす

    1.悪心または嘔吐(あるいはその両方)

    2.光過敏および音過敏

E. ほかに最適なICHD-3の診断がない

 

前兆のある片頭痛の診断基準

A. BおよびCを満たす発作が2回以上ある

  1. 以下の完全可逆性前兆症状*が1つ以上ある

 1. 視覚症状  2. 感覚症状  3. 言語症状  4. 運動症状  5. 脳幹症状  6. 網膜症状 

  1. 以下の6つの特徴の少なくとも3項目を満たす
  2. 少なくとも1つの前兆は5分以上かけて徐々に進展
  3. 2つ以上の前兆が引き続き生じる
  4. それぞれの前兆症状は5~60分持続する
  5. 少なくとも1つの前兆症状は片側性である
  6. 少なくとも1つの前兆症状は陽性症状**である
  7. 前兆に伴って、あるいは前兆発現後60分以内に頭痛が発現する
  8. ほかに最適なICHD-3の診断がない、また、一過性脳虚血発作が除外されている

 

解説

*前兆症状とは

  1. 視覚症状: 閃輝暗点(せんきあんてん:ギザギザした光が見える)、変視症、小視症、大視症
  2. 感覚症状: チクチクした感じ、感覚鈍麻等
  3. 言語症状: 失語症、構音障害等
  4. 運動症状: 脱力等
  5. 脳幹症状: めまい、耳鳴り、難聴、複視、運動失調等
  6. 網膜症状: 単眼に暗点、視覚消失

閃輝暗点

 

**陽性症状とは

通常存在しない症状が現れること

例: 閃輝暗点、変視症、耳鳴り等

(参考として陰性症状とは、本来存在していた機能が低下する症状 例: 麻痺、失語症、視覚消失等)

 

片頭痛は女性に多く(日本人で男性の3.6倍)、また、男女ともに20代から50代くらいまでの仕事をされている方に多い病気です1)。そのうち、生活に支障を来している頭痛を持っている方が74%もいますが、頭痛患者さんのうち病院を受診したことがある方は30%にとどまり1)、片頭痛発作に効果が高いとされるトリプタン製剤を使用したことがある患者さんは20%にとどまっており2)、鎮痛剤が簡単に薬局で購入できることもあり、日本人は片頭痛に対して適切な治療を受けておらず我慢でしのいでいることがわかっています。

 

大切な時間を頭痛で費やすのは人生の楽しみを損なうことにもなり、経済的にも損失があります。

片頭痛の痛みは日常生活に支障を来すことが多いのですが、他の人からはそのつらさは見えません。そこで生活の支障度を評価するHIT-6(Headache Impact Test: 頭痛インパクトテスト)を用いて支障度を見える化して60点以上ならば治療の対象となると判断しています。HIT-6での評価をご希望の方はお申し付けください。

 

片頭痛の治療薬

・急性期に効く薬(トリプタン製剤)

日本では2001年に片頭痛急性期治療薬のトリプタン製剤が認可され、現在まで5種類のトリプタン製剤(イミグラン、ゾーミッグ、マクサルト、レルパックス、アマージ)が処方可能となっています。トリプタン製剤は片頭痛の痛み始めに内服することで効果が出る薬で、早いタイミングや痛みがピークになった頃に服用すると効果は乏しいとされています。月に5日以内の片頭痛発作の方の大半はトリプタン製剤にて対処可能と考えられます。トリプタン製剤は医師のみ処方可能で、5種類のトリプタン製剤にそれぞれ特徴があります。患者さんに合った製剤を選択する必要があるため片頭痛の診断を含め、医師にご相談ください。

 

・急性期に効く薬(ジタン系片頭痛治療薬)

トリプタン製剤の弱点として、

発作初期の服薬タイミングを逃すと効果に乏しいことがある、

以下の禁忌(投与できない)項目がある。

 a狭心症または心筋梗塞など虚血性心疾患の既往や徴候のある患者

 bコントロールできていない高血圧のある患者

 c脳血管障害(脳梗塞・脳出血等)の既往や徴候のある患者

 d閉塞性動脈硬化症等の慢性動脈閉塞症や末梢血管障害を有する患者

等がありましたが、2022年より片頭痛発作のタイミングにあまり左右されず、血管障害のある患者さんにも投与できるジタン系片頭痛治療薬(レイボ-)が処方可能になりました。内服タイミングを選ばない、血管障害の患者さんにも投与可能であることは良いのですが、副作用としてふらつきや眠気があるために車の運転等は控えるようになっています。

 

・新規片頭痛予防薬

2021年に注射の片頭痛予防薬(CGRP*関連抗体薬)が認可されました。(アジョビ、エムガルディ、アイモビーグ)

*CGRP: カルシトニン遺伝子関連ペプチド

これらは注射薬となっており、投与に際し以下の基準が決められています。

 a片頭痛患者である

 b片頭痛発作がひと月に複数回以上発現している

 c非薬物療法や片頭痛発作の急性期治療等を適切に行っても日常生活に支障をきたしている.

また、処方に際しても制限があり、日本脳神経外科学会、日本神経学会、日本頭痛学会、日本内科学会(総合内科専門医)の専門医しか処方できないようになっています。

それぞれの薬の特徴があり、処方に際しては病状やご希望に合わせた処方を行います。これらの薬は自己注射も行えます。注射に際して院内での自己注射を数回行って、自宅でも注射できることを確認してから在宅自己注射に移行していただきます。

また、CGRP関連抗体薬は3割負担の方で、ひと月に1万5千円程度の費用がかかります。

 

Q: 市販薬は効かないのか?

アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、アスピリン等有効性は認められていますが、効果の程度や持続時間等個人差が大きいと思われます。日本で多く処方されているロキソプロフェンは十分な有効性調査が行われていません。

長期服用でアセトアミノフェンの肝障害、その他消炎鎮痛剤副作用で消化管出血、腎障害等、使用過多による頭痛が起きる可能性があり、注意が必要です。

 

・緊張型頭痛

頭の周囲が締め付けられるように痛くなるタイプの頭痛です。

頭の周囲だけでなく、首筋から肩、背中にかけての痛みもあります(頭頚部の筋肉が多いところ)。

頭が重い、体がフワフワするようなめまいを感じるといった症状もあります。

片頭痛のような強い痛みで寝込んでしまうということはほとんどありませんが、つらい症状が続いてすっきりしないため、心身への負担が大きい頭痛です。

長時間のパソコン作業や運転、何日も緊張が続く状態など、ストレスや姿勢から頭から首筋、肩、背中にかけての筋肉に力が入り続けることで起こります。筋肉と心へのストレスが重なって頭痛が悪化するケースがあります。

ストレスが発症に関わっているため社会的・家庭的な責任が重くなるミドルエイジの発症が最も多いとされていますが、また、スマートフォンの普及に伴い、首の骨が通常よりまっすぐなるストレートネックが小・中学生でも珍しくなくなりました(ストレートネックについては緊張型頭痛の最後で解説します)。

   

緊張型頭痛

 

国際頭痛分類第3版(ICHD-3)での緊張型頭痛の診断基準

A. 頻度の規定

 2.1:稀発反復性緊張型頭痛:1ヵ月に1日未満(年間 12日未満)                                  

 2.2:頻発反復性緊張型頭痛:1ヵ月に1日以上14日 (年間 12日以上 180日未満)                    

 2.3:慢性緊張型頭痛: 1ヵ月に 15日以上 (年間 180日以上)

B. 頭痛は 30 分~ 7 日間持続する

  (慢性緊張型頭痛は数時間-数日または絶え間なく持続)

C. 以下の4つの特徴のうち少なくとも 2 項目を満たす

  1.両側性

  2.性状は圧迫感または締めつけ感 (非拍動性)

  3.強さは軽度~中等度

  4.階段の昇降のような日常的な動作により増悪しない

D. 以下の両方を満たす

  1.悪心や嘔吐はない

  2.光過敏や音過敏はあってもどちらか一方のみ

E. ほかに最適なICHD-3の診断がない

 

緊張型頭痛の治療

 薬物治療:     

 ・消炎鎮痛剤(アセトアミノフェン、イブプロフェン等:頭痛ガイドラインでは一週間に2~3日以上使用すると薬剤の使用過多による頭痛の可能性に言及しています)

 ・漢方薬

 ・抗うつ作用を持つ頭痛薬による予防

 非薬物療法

 ・頭痛体操

 ・バイオフィードバック療法(筋電図等を用いることで筋肉に負担のかからない動作を行う:当院では行っておりません)

 

ストレートネック

首の骨=頸椎(けいつい)は通常緩やかなカーブを描いていますが、前傾姿勢をとり続けると首の骨の並びがまっすぐになり、ストレートネックと呼ばれる状態になります。

首の骨の緩やかなカーブが失われ、頭が前に出ることで首の負担が増え、首の痛みだけではなく肩こりや頭痛など身体に様々な不調をもたらすこともあります。

  左:ストレートネック      右:正常な首の骨(頸椎)の弯曲      

 

成人の頭の重さは約4〜6kgもあるため(ボーリングの玉と同じくらい)、ストレートネックが首にかける負担は思っているより強く、頸椎を含む背骨と、首や肩、背中の筋肉でこの重さを支えています。うつむくだけで、頭の重さの数倍の負荷が首にかかります(60度ではまっすぐな状態の5倍以上)。ストレートネックでは頭部がやや前傾になっています、そのため正常な弯曲の場合より慢性的に首に負担がかかり緊張型頭痛を起こしやすいとされています。

 首の曲げ方による首への負担の変化

 

ストレートネックの原因

・スマートフォン、タブレット等の長時間の使用

スマートフォンやパソコン等を操作する時は、自然と頭部を肩より前に突き出す姿勢になります。この姿勢を長く続けると頭の重みで首の周辺には相当な負担がかかり、負担がかかった状態が長く続くと頸椎がまっすぐになり、ストレートネックになってしまいます。ストレートネックのことを別名「スマホ首」ともいいます。

首は重さを感知する感覚が鈍いため、ついつい悪い姿勢を続けてしまう傾向にあります。このような姿勢でいる時間が長いと猫背の形で背骨が固まり、筋肉もこりやすくなってしまいます。

 

・猫背や反り腰

猫背の方は前かがみの姿勢は、首の周辺に絶えず負担が生じストレートネックになりやすい傾向があります。

また、妊娠や出産を経験した女性は骨盤が前傾する「反り腰」になりやすいですが、反り腰になると腰だけでなく首にも負担がかかるため、反り腰の方はストレートネックにもなりやすいといわれていります。

ストレートネックかどうかは画像検査を行うことで診断できます。

 

 正常頸椎MRI              ストレートネックMRI

 

・三叉神経・自律神経性頭痛(群発頭痛について)

三叉神経・自律神経性頭痛には複数の頭痛が含まれていますが、今回はその中でも最も多い群発頭痛について説明します。

特徴

激烈な痛みが、周期的、短時間持続性に左右どちらか一側性に一定期間に群発する

一側性の重度の頭痛発作が眼窩・眼窩上部・側頭部のいずれか1つ以上の部位に発現

痛みは15分から180分間持続、発作頻度は1回/2日ー8回/日、男性に多い

疼痛は頭痛と同側の結膜充血・流涙・鼻閉・鼻漏・前額部および顔面の発汗・縮瞳・眼瞼下垂および・または眼瞼浮腫および・または落ち着きのなさや興奮した様子を伴う頭痛

 群発頭痛

 

群発頭痛の痛みはかなり激しく、のたうち回る痛さでじっとしていることができない位の眼痛もしくは眼周囲痛が季節的に一定期間、毎日のように起こってきます。

群発頭痛治療は効果の高いものとして

イミグラン皮下注(自己注射可能)

高濃度酸素 7L/分 (在宅酸素療法)

があります。群発頭痛の診断も含め気になる方はご相談ください。

 

3.薬剤の使用過多による頭痛(MOH)

月に1~2回の頭痛なら市販の鎮痛薬や処方された鎮痛剤を飲めばよい、というのが一般的な認識かもしれません。しかし、頭痛がひんぱんに起きる人が、そのつど鎮痛薬を連用していると、それによって頭痛を慢性化させてしまう恐れがあります。

 

こういうことはないですか?

1.月に15日以上頭痛がある

2.頭痛薬を月に10日以上飲んでいる

3.起床時から頭痛がする

4.以前は効いていた頭痛薬が効かなくなってきた

5.薬を飲んでも頭痛が以前より悪化

6.頭痛が不安なので薬を飲んでしまう

上記に当てはまる方は薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)の可能性があります。

 

頭痛持ちの人は、またいつ頭痛発作が起きるかわからないという不安があるため、痛いときはもちろんのこと、頭が痛くなくても予防的に薬を飲んでしまいがちです。その場合、薬への依存がエスカレートしていく傾向があります。すると薬の量が増え、効き目が持続する時間も短くなり、やがては脳の過敏状態が増大し毎日のごとく痛みを敏感に感じとってしまうケースがあります。これが「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」です。

 

国際頭痛分類第3版(ICHD-3)での薬剤の使用過多による頭痛の診断基準

1.以前から頭痛疾患をもつ患者において、頭痛は 1ヵ月に15日以上 存在する

2.1種類以上の急性期または対症的頭痛治療薬を 3ヵ月を超えて定期的に乱用している

3.ほかに最適な ICHD-3 の診断がない

 

薬剤の使用過多による頭痛の治療

  1. 原因薬剤の中止(最も大事)
  2. 薬剤中止後に起こる反跳頭痛への対応(反跳頭痛とは原因薬中止後の約2週間に、一時的に痛みが悪化すること。この反跳頭痛を乗り切ることが治療の鍵)

原因薬剤以外の薬の処方(漢方薬等)で反跳頭痛の時期を乗り切る

  1. 予防薬の投与

 

4.コロナ禍での頭痛

新型コロナウイルス感染症の流行により外出を控えたり、在宅ワークに切り替えるなどして家にいる時間が長くなり、頭痛が起こったり、悪化する人が増えています。

特に主婦の方や、在宅ワークを始めた方などで増えています。

 

コロナ禍での頭痛の原因・特徴

1.ストレス増大

・ 在宅ワークや学校の授業短縮などで普段家にいない家族と一緒に過ごしたり、

  食事を作ったりする時間が増え、自分一人の時間がとれずストレスを感じている。

・ 外に遊びに行けず家の中で遊ぶことが増えた。

→その結果 片頭痛、緊張型頭痛の増悪

   

 

2.肩こり・全身の凝り

・ 在宅ワークでデスクワークに適していないダイニングテーブルやソファーなどで 窮屈な姿勢で仕事を続けたことにより、首の後ろや肩、背中の筋肉に凝りや張りを感じるようになった。

・通勤などの移動が減ったため、体を動かしたりする機会が少なくなり、筋肉がほぐれる機会も減った。

→その結果 緊張型頭痛の増悪

 

コロナ禍での頭痛改善のポイント

・ ストレス解消

・ 眼の疲れの予防・解消

・ 正しい姿勢

・ 規則正しい睡眠と食事

・ 適度な有酸素運動

 

コロナ禍での頭痛の特徴としてマスク頭痛があります。

原因1.

・マスクの中は蒸し暑い→熱い空気は息苦しいので息が大きくなる→軽い熱中症

・マスクをすることそのものがストレス

 

原因2.

・マスクの中は呼吸で酸素が少なく二酸化炭素が多い

(通常の呼吸と比べて酸素が約87%、二酸化炭素が約30倍3)との報告もあります)

 

原因3.

・耳周囲への負担

マスクの耳かけが周囲の筋肉に負担をかけている

 

マスク頭痛への対処法

・マスクを外す:他人との十分な距離が確保できるときは外す

・マスクの工夫

  マスクひものアジャスター、バンドの使用

  冷感マスク

  インナーサポートの使用

頭痛にも様々なものがあり、医療施設での対応、医師の処方薬で症状が改善することがあります。

頭痛でお悩みの際にはお気軽に医療機関を受診ください。

 

二次性頭痛 手術での治療

くも膜下出血や脳出血などは頭部MRIやCT検査を行い出血の原因を確かめ、
その原因や重症度によっては手術での治療を行います。

また、脳腫瘍は良性から悪性等様々なケースがあり、
腫瘍の部位や種類にもよりますが、小さいものはすぐ手術せず、
経過を見る場合もあります。大きいもの(おおよそ3~4㎝以上)のものは、
手術による治療を勧める場合が多いです。

 

1)Sakai F, Igarashi H. Cephalalgia. 1997

2)Kihara K, et al Curr Med Res Opin. 2021

3)Fernando Pifarré, Diego Dulanto Zabala Apunts Sports Medicine. 2020

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