脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)について
脳卒中とは
脳の血管が破れたりつまったりすることで起こる脳の病気の総称です。
脳卒中には
・脳梗塞
・脳出血
・くも膜下出血
以上の3種類があります
脳梗塞
脳の血管がつまることによって起こる病気が脳梗塞です。つまる血管の場所や太さによって症状が変わってきますが、一般的に体の左右どちらか片方の手足の麻痺や、呂律が回らない(顔の麻痺がある)、しびれ等の症状が起こってきます。
現在は症状が出てから4時間半以内の血栓溶解療法や、8時間以内の血管内血栓回収療法を行うことによって症状の改善を認めることがあり、脳梗塞の症状を認めた際には脳卒中専門施設への救急受診が必要です。
脳梗塞治療後の慢性期には脳梗塞再発のリスク(高血圧、糖尿病、高脂血症等)管理をしていただくと共に頭部MRI等での定期的な画像検査が勧められます。
脳出血
脳の比較的細い血管が破れて脳内に出血することで、主な症状として、頭痛、めまい、吐き気や嘔吐、左右どちらか片方の手足の麻痺およびしびれ、しゃべりづらさなどがあります。
治療としては出血量や出血場所、ご本人の意識状態等で手術を行うことがありますが、発症した症状は完全に回復することは難しいことが多いです。
脳出血慢性期においてもリスク管理は重要です。頭部MRIでは症状を出さない無症候性脳出血の検出も可能です。
くも膜下出血
脳の表面に出血が広がっている病態です。脳の比較的太い動脈に存在する風船様の膨らみ(脳動脈瘤)からの出血が原因の大半です。
通常は突然これまで経験したことがない激しい頭痛で発症し、嘔吐なども伴います。治療は脳卒中専門施設での血管内治療(コイル塞栓術)や手術(クリッピング術)になります。
くも膜下出血の主原因である脳動脈瘤はMRIによる脳血管撮影で発症前に発見可能です。